俺の中では3人の神がH2Oならこの2人はスーパースター✨ 中編

ここから纏めるのがムズイので後編ではなく中編とします(笑)

 

2014年の秋、仕事帰りに秩父宮ラグビー場トップリーグ観戦に寄った。その日はナイトゲームサントリーvs神戸のカードが組まれていた。この試合で100キャップを達成するラッシーこと平島選手を応援するのが一番の目的だった。サントリー相手に10年間勝ち星が無い神戸だったがこの試合から王座奪還の可能性が見えてくる記憶に残るゲームとなった。

メインスタンドのガラガラな神戸寄りに座りフルバックポテトをつまみながらCCレモンを飲んでノンビリ観戦のはずが・・・、熱くなってしまった。どうせいつも通りにやられて散々な負け方をするんだろ、ならばラッシーにおめでとうの挨拶が出来れば良いと言わんばかりの投げやりなスタイルだった。この日のスタメン、10番正面で12番山中という布陣。この12番山中というのが彼の視野を広げたことは間違いないと思う。神戸で12番を背負うというのは個人的な言い分になるが巨人の1番や3番を背負うようなもんだ。偉大なるミスターラグビーと呼ばれた平尾誠二さんが背負い続けた番号、永久欠番制があるなら神戸の12番は明らかに永久欠番となるであろう。前半4分、ペナルティーを誘い込みショットを選択する、蹴るのは山中亮平。すんなり決めたのち膠着状態となりサントリーの猛攻に防戦一方、ついに中鶴のトライで逆転される。後半に入りペナルティーの多いサントリーに対し神戸は山中の左足を頼りにコツコツと積み上げ逆転に成功、木津から変わった村上がトライを奪い山中の左足で射止めた‼︎ 10年ぶりに勝利し歓喜に包まれた。近くでは神と題したH2Oの1人大八木敦史さんが大喜びしていたのを覚えている。この試合が何故そこまで鮮明に覚えているのかというと確か5本くらい蹴ったうちの2本は角度・距離が難しかった。しかしココ一発という場面でシュールな顔して全て決めた。自陣でペナルティーを出来ないサントリーに焦りが出て崩壊させた。トライチャンスも12番が起点となり生まれたのであった。この時に『孤高の天才や』と絶賛したのを覚えている。ファンタジスタ山中亮平の復活を象徴する一戦だった(笑)

この年の秋の日本代表戦、マオリオールブラックスがやってくる。この頃の日本代表チームは日本代表史上最強と言わせるくらい破竹の勢いで快進撃を続けていた。その代表を指揮するのは百戦錬磨の名将エディー・ジョーンズHCだ。彼は就任時の会見で3つの公約を掲げた。1つ目は世界を驚かせる日本にしか出来ない戦術、2つ目は世界ランク10位以内に入ること、3つ目は2015年W杯でベスト8に入ること。そのチームフィロソフィーとして掲げたのがJAPAN WAYという言葉だ。その日本代表史上最強チームとして迎え撃つ対戦相手のマオリオールブラックスニュージーランド先住民族マオリ族の末裔だけで結束されたチームなれど世界ランク的には5位くらいの実力はあると言われているのと世界最強チームのオールブラックスを名乗る以上は負けられないプライドがある。その日本代表チームに山中亮平の名が入った。代表に返り咲いたのだが試合に出れないと意味がないという個人的に厳しい見方をしていた。初戦は神戸ノエビアスタジアム、山中亮平の名前は無かった。開始早々から劣勢に立たされた日本は惨敗した。翌週の第2ラウンド秩父宮、スタメンが発表され22番に山中亮平が入った‼︎  後半残り10分くらいのところで逆転に成功し山中亮平が投入された。もう私からすればテンションは最高潮に達した。しかし残り数分のところ、僅かなスキを見逃さないのが世界列強チームの強み、逆転トライを奪われた。そのトライする選手にタックルミスをしたのが山ちゃんだった・・・。そんなことは御構い無し(笑)  個人的には山ちゃんが代表に返り咲いた、それだけで満足する私なのでした‼︎f:id:snb02516:20170503180516j:image  試合後真っ先に向かい握手しながらお帰りを口にしてなかなか手を離さない戯け者の私でした。

その後の海外遠征にもメンバー入り、遠征先のルーマニアで例のシーンとなる訳でして(爆) そう、エディーが叫ぶ『ダッシュ  ヤマナカ ダッシュ』ってヤツ。NHKプロフェッショナルで放送され悪い印象がついてしまったようにも思える。しかしこの頃のエディーは山中亮平を高く評価していた、とにかく叱咤激励していたというのは記事などでも紹介されていた。不動のFB五郎丸歩に万が一何があった時のバックアップ選手として育ててたことは確かだった。百戦錬磨の名将が認めた存在だったことは確かだと思う。

 

代表の海外遠征が終わりトップリーグが再開、2ndステージで彼のラグビーセンスは最高潮となったようにも思えた。東芝パナソニックには敗戦した、パナソニック戦ではまさかの逆転負けをした。居ても立っても居られない私は神戸ノエビアスタジアムに急遽乗り込んだ。対する相手はヤマハ、ここで負けると優勝争いから脱落するかもしれない。もはや1つも負けられない最大のピンチとなっていた‼︎

試合は崖っ淵の神戸が前半から主導権を握りリードして後半を迎えた。後半開始早々のワンプレー、1人の選手が飛び出しインターセプトしノーホイッスルトライでヤマハの戦意消失させ決定するものだった。その動きを読みトドメを刺したのが10番山中亮平だった。この年に入団したルーキー山下楽平のハットトリックを退きこの試合のMOMに輝いた。

試合後のグリーティングタイムで大活躍した山下楽平選手にこのまま負け無しで最終戦秩父宮へ来てくれ、約束やで‼︎ あと山ちゃんにシビれたと伝えてね。 最終戦秩父宮までテレビ観戦し秩父宮で待つこととした。約束通り強い勝ち方で最終戦秩父宮にやって来たのである。

 

1月、正月休みも終わり最初の日曜日の東京秩父宮ラグビー場。今シーズン最後のリーグ戦が予定されていた。この日の第2試合がキャノンvs神戸の試合、神戸を含む上位5チームが混戦となっていた。単に勝つだけでなくトライ数などが絡み勝ち点次第で順位が変わる状況だった。この試合でも山中亮平のファンタジスタぶりが全開に出た。スキを見ればドロップを狙う、スーパールーキー山下楽平を走らせ絶妙なキックでトライを取らせる、フレイを走らせインゴールにキックで上げるなどなどやりたい放題だった。圧勝した神戸に飛び込んできた朗報は花園での試合結果、首位を走るパナソニックヤマハに負け勝ち点で神戸が一位抜けしたのだ。しかしこの試合で負傷者が続出しプレーオフと日本選手権は惨敗でシーズンを終えいよいよW杯イヤーへと入った。

 

この年の山中亮平を見て今思うのはアタックに関しては天才だったがディフェンスに関しては「⁇?」だったような気がする。確かに山ちゃんのタックルって見た記憶が無い。タックル成功率を数字で見ても60%前後だったような気がする。

 

今度こそ後編に続く(笑)

W杯から今の山ちゃんについてかなぁ。